■作品内容
毎夜、人知れず走るという深夜の特別列車があるのをご存じだろうか。夜も更け、街が静まり返る頃、線路上に現れるというその列車は、駅の時刻表には載っておらず行き先も誰も知らない。その列車には欲求不満な女たちが、心の奥底に渦巻く衝動に突き動かされるようにして乗り込み、乗り合わせた男たちへと近づき息を荒げながら精を求め車内で飢えを満たしていく。朝を迎えると男たちが目を覚ます頃には、女たちは姿を消しているのだという。まるで夢だったのかと思うほど、痕跡も記憶もぼんやりとしたまま。だが不思議と、その列車での出来事を覚えている者は二度と語ろうとはせずそして今日もまた、誰にも知られることなく列車は走り続けている。

■サークル名:ビッグフットの森






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