■作品内容
大学に進んで以来、勉強とアルバイトに勤しんでいた俺は、サークル活動も合コンもまるで縁はなく、彼女なんていた例しがない。だが、教育実習が決まり、最終的に教職を志す道筋が固まったところで、少し気持ちに余裕が出来た。前々から学内で交流のあった同期生の女子に、次第に惹かれるようになっていって、夏が近づく頃、彼女に告白した。【 同期生 】「え……無理」と、ひどくあっさりとして、とことん無慈悲なひと言で、俺は玉砕してしまった。危機感を覚えた俺が、心の慰めにと縋ったのが、いわゆる‘レンタル彼女’のサービスだった。あれこれ情報を探しているうちに発見したのが、《ちょい恋》というサイト。可愛い女の子が多く所属しているという、もっぱらの噂だった。擬似的にでも恋愛体験をして、失恋の痛手を忘れたい。その一心で、利用を決意した。たくさんのデートを堪能した。――そして気づけば、当然のように、キャストの女の子に対して、本当の恋心を抱くようになっていた。
■サークル名:ぽるちーに